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前十字靱帯損傷の軽度の症状は膝の不安定感!受診の目安や治療法も紹介

公開日: 2022.10.21
更新日: 2024.11.06

スポーツをしていて、膝を捻った経験がある人は多いでしょう。そんな人がインターネットで症状を検索したとき、前十字靭帯損傷が多くヒットするはずです。

前十字靭帯損傷になると手術をしないといけないとの情報も多くみられ、不安になる人もいるかもしれません。

結論、軽度の前十字靱帯損傷では、膝の不安定感をはじめとした症状がみられます。前十字靱帯損傷からスポーツに復帰する場合には手術が推奨されていますが、損傷の程度が軽度であれば、手術せず治療できる可能性あるのです。

この記事では、前十字靭帯損傷が軽度だった場合の症状や対処方法などを解説します。前十字靭帯損傷かもしれないと不安に思っている方の参考になれば幸いです。

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前十字靱帯損傷の軽度の症状は「膝の不安定感」

前十字靭帯とは、膝関節を支える4つの靭帯のうち、大腿骨(太ももの骨)の前方から脛骨(すねの骨)の後方に向かって伸びる靭帯です。

前十字靱帯損傷は、スキーやサッカーなど膝を捻る動作が多いスポーツで多くみられるケガです。損傷した靭帯は自然と元に戻ることはほぼないと考えられています。

重症であれば動かすのが困難なほどの痛みがありますが、軽度では痛みは少なく、歩けるケースも珍しくありません。

しかし膝を支える靭帯が損傷すると膝の支えが弱くなり、力が入らない・グラグラするなど膝の不安定感がみられるようになります。とくに歩いているときなどに急に膝が折れる「膝くずれ」は前十字靭帯損傷の特徴です。

受傷直後は軽度でも「プツッ」と靱帯が切れる音がする

前十字靭帯損傷は、受傷した瞬間、靱帯から「プツッ」と切れる音がするのが特徴です。

靭帯損傷の度合いにかかわらず、切れた直後から痛みを感じ、膝関節周囲の腫れなど炎症が起きます。

炎症反応は数週間続きますが、ほとんどのケースでは1カ月程度で落ち着くでしょう。

しかし、前述したとおり損傷した靭帯が元に戻ることはほぼありません。前十字靭帯損傷の程度が軽度であっても靭帯の支えが弱くなり、膝くずれをはじめとした膝の不安定感がみられるようになります。損傷が重度であるほど不安定感は強くみられるでしょう。

なお、こちらの記事でも前十字靭帯損傷について解説しています。詳細を知りたい人はぜひチェックしてください。

重症の場合は痛みの増悪や膝を動かせる範囲が狭まることも

前十字靭帯損傷が重度の場合、膝の動く範囲が狭くなったり、痛みが生じたりすることがあります。

前十字靭帯は膝のクッションである半月板とつながっており、半月板にも損傷が及んでいる可能性があるためです。

半月板には膝の動きを滑らかにする働きがあり、損傷すると膝の動きが悪くなりやすくなります。

膝を支える靭帯が損傷し、クッションとなる半月板の働きも悪くなると、膝に痛みを感じたり、可動域が狭まるケースがあるのです。

前十字靱帯損傷の主な原因は「スポーツや交通事故」

前十字靭帯損傷の主な原因はスポーツや交通事故です。

膝の中には前十字靭帯と後十字靭帯があり、それぞれの靱帯が絡まるように大腿骨と脛骨をつなげることで膝を安定させています。スポーツや交通事故で膝が強制的に捻られると、前十字靭帯と後十字靭帯が引っ張られてしまい、損傷につながります。

なお前十字靭帯損傷の原因については、以下の記事でも詳しく解説しています。興味がある人はぜひご覧ください。

ちなみに、当院「リペアセルクリニック」では、前十字靱帯損傷にも効果が期待できる再生医療をおこなっています。膝の痛みにお悩みの方は、お気軽に「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてご相談いただければ幸いです。

前十字靱帯損傷では軽度でも病院に行くべき理由

結論から言えば、前十字靭帯損傷では軽度であっても病院の受診をおすすめします。

前十字靭帯は血流が乏しいため、自然治癒が難しいと考えられている組織です。放置することで膝の不安定感が残ったり、変形性膝関節症などにつながったりする可能性があります。

なお、損傷の程度はMRIやエコー検査ではっきりするケースがほとんどです。損傷の程度を知るためにも、前十字靭帯損傷が疑われる状態であれば整形外科の受診をおすすめします。

【要チェック】前十字靭帯損傷で受診すべき基準

前十字靭帯損傷が疑われたときに、受診すべき基準は以下の症状が見られるかどうかです。

  • ケガをしたときに「プツッ」という靱帯が切れるような音(ポップ音)があった
  • 歩行など膝くずれがある
  • 体重をのせたときに力が入りにくい
  • 痛み・腫れがある
  • 可動域(膝を動かせる範囲)の制限がある

ポップ音や膝くずれは前十字靭帯損傷の特徴的な症状であるため、これらの症状がみられるときは整形外科の受診をおすすめします。

また力の入りにくさや痛み・腫れ・可動域制限は、前十字靭帯損傷以外にも、捻挫など別の疾患が疑われる可能性もあるでしょう。

病院で検査しないと診断名がわからないケースも多いため、これらの症状に心当たりがある人は受診を検討してみてください。

前十字靱帯損傷の治療における2つの選択肢

前十字靭帯損傷の治療には「手術療法」と「保存療法」の2種類があります。

もし軽度の前十字靭帯損傷である場合には、保存療法が一般的です。しかし、スポーツに復帰するといったケースでは手術を進められる可能性があります。

本章では、前十字靱帯損傷の治療における選択肢やその内容を詳しく解説していきます。

なお、前十字靭帯損傷の手術についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。手術を検討したい人はチェックしてみてください。

スポーツを続けたいなら「手術療法」

前十字靱帯損傷の場合、軽度であっても損傷した靱帯は自然治癒しないケースがほとんどで、膝の不安定感は残り続けます。

放置すると膝への負担が強まり、半月板の損傷や関節の変形などにつながるかもしれません。そのため、スポーツに復帰をしたり、膝に負担のかかる仕事をしたりする場合は手術がおこなわれます。

また、損傷が重度だったり、他の部分の損傷を合併したりして、日常生活でも膝くずれを繰り返すような場合も手術を検討する必要があるでしょう。

手術療法では、前十字靱帯の代わりに使用する人工的に靱帯を使用する再建術(さいけんじゅつ)がおこなわれます。

靱帯の再建には筋肉が骨につく部分である腱(けん)の使用が一般的で、手術に使われる筋肉は太ももの前(大腿四頭筋腱)と後ろ(半腱様筋腱)があります。

手術後は8〜10カ月後にスポーツに復帰可能とされていますが、リハビリをしないといけません。

日常生活に支障がないなら「保存療法」

長期的な視点では、靱帯が損傷したままだと将来の怪我につながったり、活動的な動きが制限されたりするため、年齢が若い場合は靱帯の再建手術をするケースが多いです。

しかし、活動量が低く損傷が軽度であれば、日常生活に支障がなく過ごせることも少なくありません。そのため、中高齢者で日常生活に支障がなかったり、スポーツや仕事で膝に負担をかけなかったりする場合は手術をせず保存療法のみ行うこともあります。

保存療法としては、膝の関節を支える装具やサポーターを使用したりして膝を安定させて、膝にかかる負担を少なくします。

膝周辺の筋力を鍛えて自身の力で膝を支えることも重要です。とくに太ももの前にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の筋力強化が重要といわれています。この筋肉は膝を伸ばす筋肉ですので、前十字靱帯損傷後にみられる膝くずれの予防に有効です。

なお、当院「リペアセルクリニック」では手術以外の治療法として「再生医療」を提供しています。前十字靱帯損傷の治療の選択肢を広げたい方は、一度「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」からご相談いただければ嬉しく思います。

まとめ|前十字靭帯損傷は軽度でも適切な治療が大事!迷ったら早めに受診しよう

今回の記事では軽度の前十字靭帯損傷について詳しく解説しました。

前十字靭帯損傷は軽度であっても自然治癒が見込めないため、年齢や生活スタイルに応じて適切な治療を受けることが大切です。

また、前十字靭帯損傷を放置しておくと、膝の不安定感や力が入りにくいといった後遺症が出る可能性があります。もし前十字靭帯損傷が疑われるようなケガをした場合は、できるだけ早めの受診をおすすめします。

当院「リペアクリニック」では膝の治療として再生医療に取り組んでいます。国内で初めて特許を取得した「分化誘導による関節の再生医療」は従来より高い再生能力を持った幹細胞による治療です。幅広い膝疾患への効果が期待できるため、手術をしたくない人におすすめの治療といえます。

もし前十字靭帯損傷で手術以外の治療を選択したい人は、お気軽に「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」からご相談ください。

この記事が少しでも前十字靭帯損傷でお悩みの人のお役に立てれば光栄です。

前十字靭帯損傷についてよくある質問

前十字靭帯損傷は安静にしていたら自然治癒しますか?

前十字靭帯は自然治癒が見込めない組織なため、安静ではもとに戻らない可能性が高いでしょう。

放置すると、膝の不安定感から突然膝が折れ曲がる「膝くずれ」がみられたり、膝の変形につながったりするリスクがあります。

前十字靭帯損傷の症状が軽度でも手術が必要ですか?

前十字靭帯損傷は軽度でも膝の不安定感などの後遺症が出るため、スポーツをしたい場合の治療には手術の選択が一般的です。

スポーツをせず、日常生活で支障がない場合には、手術をせず保存療法のみ行うこともあります。

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